農福連携の取り組みで就労、生きがいづくりを創出ー。
低農薬で丁寧に育てた野菜の鮮度は抜群です。
福祉サービス事業所つばさは、社会福祉法人いわき福音協会が運営する障がいのある方々に対する就労支援事業所です。
その中でも農耕班に所属する21名の方が作業の一環として野菜、花、米の生産に携わり、農業の新たな担い手として活躍しています。毎日、農作物を育てる傍ら、21世紀の森公園をはじめとする市内の施設の花壇整備や除草作業も手掛けています。
収穫した野菜は同協会が運営する「やさい直売&カフェ晴レル家」のカフェメニューに使用されるほか、同施設の直売所やJA新鮮やさい館平窪店・谷川瀬店でも購入できます。直売所では、その日担当の農耕班の方がレジに立ち、接客に当たっています。野菜以外にもアクセサリーなど多数の雑貨類も並んでおり、カフェと一緒に楽しめる空間になっています。
やさい直売&カフェ【晴レル家】
住所 / いわき市平上平窪字羽黒40番地66
営業 / 月~金曜日
営業時間 / 10:30~15:00(水曜日は10:30~13:00)
電話 / 0246-24-7025
生産者情報
生産者 | 福祉サービス事業所つばさ |
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住所 | いわき市好間町下好間字大館173-1 |
電話番号 | 0246-84-7930 |
情報提供当時と現在の情報が異なる場合がございます。ご了承ください。
写真
福祉サービス事業所つばさの農耕班の皆さんが作業している「かがやき農園」。奥のハウスで収穫した野菜の計量・値付け・袋詰めを手作業で行っています。花壇整備に使う花苗の手入れも並行して取り組んでいます。
野菜と米は、自己所有している畑と、借り地の畑を合わせて、約2.2ヘクタールの畑で栽培しています。
利用者の作業時間に合わせた限りある時間を有効に使い、安全安心な農作物の栽培に挑戦中です。
こちらは一面のブロッコリー畑。11月頃に収穫時期を迎えます。
福祉サービス事業所つばさではブロッコリーのほか、ピーマンやなす、大根など数種類の野菜を試験的に栽培しています。
そのほかにも、カフェや同協会が運営する施設で提供するための米「コシヒカリ」は1.2ha分あるそうです。
野菜は農耕班のみなさんが丹精込めて育てています。
得意な分野で生き生きと汗を流す姿が印象的でした。
冬野菜の大根は3種類を栽培しているそうです。
中でも丸大根は一般的な大根と比べて肉質が柔らかく甘みがあり、煮崩れしにくいのが特徴です。
愛情を込めて育てた野菜の計量や袋詰めは一つ一つ手作業で行い、消費者にお届けしています。
また、「かがやき農園」のハウスではパンジー、ビオラ、ハボタンなど花の苗も育てています。
農作物の栽培と並行して委託を受けている市内の公園や、同協会が運営する施設周辺の環境整備もしているため、花の育苗も大切な作業です。
こちらは、同協会が運営する「やさい直売&カフェ晴レル家」です。
車いすでの利用もできるバリアフリー設計になっており、ここではつばさで収穫された野菜を使用したランチメニューが楽しめます。
お米は販売していないため、ここでしか味わうことができません。
カフェに併設されている直売所では、つばさの野菜がリーズナブルな価格で購入できます。
ほかにも、協力してくれる農家の方の野菜が並ぶこともあります。
収穫した野菜の陳列・販売も農耕班のメンバーが交代で担います。
直売所では野菜の他にアクセサリーなどの雑貨類も多数販売しています。
カフェには市内の支援学校の陶芸作品も。
青空をイメージした配色のカフェの店内は、時間を気にせずゆっくり過ごしてほしいとの想いが込められているそうです。
ランチのほか、スイーツやドリンクも提供しています。
晴レル家の内装は利用者と従業員で手作りしました。
手作業でペンキ塗りをした壁や廃材から制作したイス・テーブル、一つ一つ違う種類の空き瓶を利用した照明など、手作りならではの味わいとぬくもりを感じる空間となっています。
カフェメニューや直売所で販売する野菜は「晴レル家」のInstagramでも時々、情報更新されています。
今後は、カフェで使える野菜をできる範囲で少しずつ増やし、利用者の方が自信を持って作業できる環境を整えていきたいと考えているそうです。
障がいのある方々が作業を通して社会とのつながりを持ち、後継者や人手不足の問題を抱える農業の新たな担い手としてこれからますますの活躍が期待されます。
栽培している野菜
ナス、ピーマン、ブロッコリー、米